サミュエル

キング・オブ・コメディのサミュエルのネタバレレビュー・内容・結末

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ロバート・デ・ニーロとマーティン・スコセッシのコンビが贈る、
「頭のおかしいロバート・デ・ニーロがストーキングしてくる」といういつものスコセッシ映画であり、「頭のおかしいロバート・デ・ニーロが犯罪を犯したらヒーローとなってしまう」という「タクシードライバー」と全く同じ話だし、ホアキン・フェニックス主演「ジョーカー」(2019年)の元ネタ。

とにかく、どこからが現実でどこからがデ・ニーロの妄想なのかが境目が全くわからない作りになっているのが、観ているこちらを不安にさせてくる。おそらくラストの刑務所から出所したデニーロがスターとして大衆に受け入れられるのはデ・ニーロの妄想だし、ひょっとしたら、デ・ニーロのテレビ放送すらも妄想かもしれない。

ジェリー・ルイスとマブダチの如く食事をしているデ・ニーロの妄想は見ていてこちらの顔が真っ赤になるほど恥ずかしいのだが、よくよく考えると自分も「『笑っていいとも!』のテレホンショッキングに呼ばれたらタモさんと何を話そうか?」とか「『徹子の部屋』で出て、黒柳徹子から話を振られたら何を話そうか?」とかいい歳して真面目に考えていたんですわ。ひょっとして、自分はルパート・パプキン? 自分もルパート・パプキンとリアルの自分との境目がわからなくなってきました

あと、見返して感じたんだが「ジョーカー」のネタって、本当にルパート・パプキンの半生振り返りネタをいただき過ぎ
サミュエル

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