Monisan

キング・オブ・コメディのMonisanのレビュー・感想・評価

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)
4.2
観た。

ルパート・パプキン。こんなに主人公の名前を連呼する映画もあまりないかもしれないな。

コメディというよりサスペンスだし、格好良い映画。
冒頭の車に乗り込んでしまった女の手、抜けのデニーロのストップモーションにクレジットがのるのがまずめちゃ格好良い。
ニューヨークの街なかを歩いているデニーロもたまらなくクールで良い。

役回りとしてつまらないジョークしか書けない、完全に思い込みの激しい狂者の設定なんだけど、デニーロの表情や振る舞いが更にパプキンの異常さを増幅させていて、むしろスター性を感じてしまう。

女ストーカーの方はもっと単純に異常で、ジェリーを目の前にしての興奮はヤバい。食卓の上のものを落とす所とか。

パプキンのショーでの漫談は面白いよ、まっとうに努力してれば充分にのし上がれたんじゃないか。でも無理だったんだろうな。このシーンのデニーロのお芝居はとっても良いね。
そして一晩のキングは伝説となり、獄中で書籍を出し、仮釈放されてからの初出演。なんて良い表情。

デニーロとスコセッシのコンビは最強。
スコセッシ自身もディレクター役で出ていたのか。

ちなみにお話とは関係ないが、当時のタイムズスクエアかな。SONY、TOSHIBA、aiwaと日本企業の看板が目立っていた。1983年公開か、この頃は頑張っていたのね。

マーティン・スコセッシ、監督
Monisan

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