Eyesworth

キング・オブ・コメディのEyesworthのレビュー・感想・評価

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)
4.8
【そこに夢はあるんか?】

マーティン・スコセッシ×ロバート・デ・ニーロのお馴染みの黄金コンビによる一夜の悲喜劇ショー。

〈あらすじ〉
スターを夢見るコメディアンの卵ルバート・パプキン。人気コメディアンのジェリーを誘拐したパプキンは、彼の命をタテにして一晩だけのテレビ出演を強要する…。

〈所感〉
デニーロが有名コメディアンを演じたありふれた作品かと思ったら良い意味で予想を裏切ってきて攻めっけの強い作品で素晴らしい。
『JOKER』を見る前にこっちを見るべきだった。アーサーは全てを捨てるまでに人間としての葛藤があったが、パプキンは最初からストレートに狂気としか思えないヤバい人間なのでパンチ力がすごい。一発屋でもいいから一夜の王になりたい、という夢見るコメディアン🎃最高にアメリカンなドリームだが、いかんせんやり方が悪すぎた。『タクシードライバー』のトラビスに勝るとも劣らないデニーロの狂気の演技にやはり舌を巻かずにはいられない。そこに夢があるから、誰もが手を伸ばす。やり方は二の次三の次。そうしてスターが芸能史に色濃く刻まれるのだから。
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