けーな

冬のライオンのけーなのレビュー・感想・評価

冬のライオン(1968年製作の映画)
3.5
英国王のヘンリー2世と、その妻、愛妾、3人の息子達とフランス王の物語。

先日観た「ホロウ・クラウン」シリーズでは、ブランタジネット朝からテューダー朝までの英国王室が描かれていたが、今作は、そのちょうど前の時代、ブランタジネット朝を始めた王様、ヘンリー2世を描いている。

もともと舞台だった作品なので、キャスト陣の会話劇が圧巻だった。アカデミー賞脚色賞を受賞したのも頷ける(他に、主演女優賞と音楽賞も)。 

アンソニー・ホプキンスと、007のティモシー・ダルトン、2人のデビュー作。新人なのに、その存在感と落ち着きと言ったら、見事なものだ。彼ら2人を見るだけでも、観た甲斐があった。もちろん、ピーター・オトゥールとキャサリン・ヘプバーンの渋い演技も見どころ。

簡単に言うと、今作は、ヘンリー2世の跡を誰が継ぐか、家族で揉める様子を描いたって感じ。そんなわけで、なんで、あんなに家族で憎み合うのだろうと、ついつい思っちゃって、感情移入が、できず、冷めた目で見てしまった。この時代、王の座を狙って兄弟でいがみ合い、時に、殺してしまうことは、まだ理解できる。だけど、王である父親も、王妃である母親も、複数いる息子のうち、それぞれが、目をかけている1人以外、他の息子を殺そうと考えることが、ほんと信じられなくて。

ヘンリー2世は、1154年に即位した。その頃、日本は、平安時代。日本も平安時代には、天皇が実弟を殺したりとか、貴族が勢力争いを繰り広げていた時代なので、似たようなことなのだろう。

クリスマスツリーの形が、今と違っていて、驚いた。今は、先が尖った、ほぼ三角形の形してるけど、ひっくり返した丸いお椀が上に乗っている形だった。
けーな

けーな