じゅんP

街の野獣のじゅんPのレビュー・感想・評価

街の野獣(1950年製作の映画)
4.2
ずば抜けた自分勝手力で周りを巻き込み、みんなを不幸に突き落とす主人公・ハリーの不思議な憎めない魅力。

自分のために街を駆け回る男の“走る”の意味合いの推移が、そのままドラマを突き動かす。

犯罪と破滅の匂いにまみれたノワールながら気取ったところがなく、ハリーが人に取り入るシーンに代表される軽妙さ以外にも、おっさん2人のレスリングを延々見せてくれるなど見どころの幅も広い。何かが“露見する”シーンのサービス精神。

女性陣が総じて印象的で、特に(出番こそそこまで多くないけど)ジーン・ティアニー演じるヒロインは、切ない色気が爆発していてめちゃくちゃカッコよかった。
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