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現金に手を出すなのavantgardeのレビュー・感想・評価

現金に手を出すな(1954年製作の映画)
3.4
実はジャン・ギャバンはあまり好きじゃない。実際、安定感があってスター性のある俳優だとは分かっているのだけど…
ただこの時代のハードボイルド映画の醸し出す、独特の空気感に酔うことはできる。時々流れる旋律や、感情を露骨に見せない役者のニヒルな顔とか___あと女優陣の粋な装いと男に媚びないスタイル__こういったシーンにハードボイルドのホンモノの美学が潜んでいて、映画の中から、男と女の迫るような色気がじわりじわり伝わってくる。
ジャン・ギャバンはそういう空気を常にまとっている男で、この時代のこういう映画には欠かすことの出来ない役者っていうのはよく分かる。
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