排路

現金に手を出すなの排路のレビュー・感想・評価

現金に手を出すな(1954年製作の映画)
5.0
今日見たジュデックスは呆気ないくらいオーラのない人たちだったけど、こちらのジャンギャバン(ギャング引退間近)は覇気が立ってるだけで醸し出されていた。

メトロの真下にある地下室で敵陣の若者を恐喝するシーンは、仲間のピエロもどこまで行くんだというくらい下に下に潜ってベッケルの空間設計のすごさも感じつつ、実際に縄で締めたり、かわいいメガネかけて素晴らしく恐ろしいけど、それについていくジャンギャバンの立ち姿のオーラがヤバい。寂しい老体なのになんか格が違う…。長年一緒にやってきたはずのリトンも引退間近まで、厄介なのもしみじみよい…

ベッケルの映画の舞台になる場所が、エレベーターから都会の隠れ家、地下室、キャバレーの楽屋、ホテルマンの待機場、バーまで、他にもいろいろあって本当に豊かだと思う。
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