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リービング・ラスベガスのEDDIEのレビュー・感想・評価

リービング・ラスベガス(1995年製作の映画)
4.1
アルコール依存症で職を失った脚本家と娼婦。堕ちるところまで堕ちたら這い上がることはもう不可能なのか…お互いの弱い部分を補うこともできない。ただ一緒に過ごしたいと思うだけ。
これも一つの愛の形と口で言うのは簡単だがあまりにも壮絶。胸が締め付けられた。

『マッシブ・タレント』公開に向けたニコラス・ケイジ強化週間。
こちらも初鑑賞。

いやいや、ここまで壮絶な物語だとは思いもしませんでした。
「ベンとサラの純愛映画」と言えば聞こえはいいですが、この二人行き着く先にもはや希望がないんです。
ただ、映画として主演の二人もとても魅力的に演じていて撮影も素晴らしかったのもあり、ここ最近の自宅鑑賞の旧作ではかなりの当たりでした。

「面白い」というと語弊があるぐらいこちらのメンタルまで抉ってくる作品ではありますが、互いに求め合いそばにいたいと思う。
ベンは決して酒をやめることはありません。
サラも決して金稼ぎのために娼婦として働くことをやめません。
サラはベンと一緒に居続けたいと思うからという動機がありますが、そこに至るまでの心理面の描き方もサラッとしていながらわかりやすいというか。

ラストに向かっていくにつれて、悪い方向ばかりが浮かんでしまうんですが、この作品としては最高の締めくくりと言えるのではないでしょうか。

とにかくエリザベス・シューが美しすぎます。見惚れてしまうし、もはやリアルタイムでこれを観ていたらファンになっていただろうなぁ。
ニコラス・ケイジはもはや止めようがないアルコール依存症の役柄でしたが、あまりにも役に入り込みすぎて本当に依存症なんじゃないかと疑うレベルでした。アカデミー賞&ゴールデングローブ賞主演男優賞受賞も納得の怪演です。

面白かったと一言で感想を言える作品ではありませんが、ニコラス・ケイジ主演作品の中でもベスト5級には好きかもしれません。

〈キャスト〉
ベン・サンダーソン(ニコラス・ケイジ)
サラ(エリザベス・シュー)
ユーリ(ジュリアン・サンズ)
ピーター(リチャード・ルイス)
マーク・ナスバウム(スティーヴン・ウェバー)
デビー(エミリー・プロクター)
テリー(ヴァレリア・ゴリノ)
ラスベガスのバーテンダー(グレアム・ベッケル)
銀行出納係(キャリー・ローウェル)
ミスター・シンプソン(トーマス・コパッチ)
モブスター(エド・ローター)
モブスター(マイク・フィギス)
カウンターの男(R・リー・アーメイ)
バーの娼婦(マリシュカ・ハージティ)
バーテンダー(ダニー・ヒューストン)
女主人(ローリー・メトカーフ)
バイカー・バーのバーテンダー(ジュリアン・レノン)
モールの男(ボブ・ラフェルソン)
タクシー運転手(ザンダー・バークレー)

※2023年自宅鑑賞45本目
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