いち麦

フライングハイのいち麦のレビュー・感想・評価

フライングハイ(1980年製作の映画)
4.0
ジム・エイブラハムズ、デヴィッド&ジェリー・ザッカー兄弟の「ケンタッキー・フライド・ムービー」3人組が脚本に加えて今度は監督まで務めた…全編に映画パロディや下らないギャグ、下ネタが溢れるおバカ・コメディ(251個のギャグを搭載とのこと)。当初は「ケンタッキー・フライド・ムービー」のようなギャグ&パロディのネタ集だったのが配給会社の要求できちんとしたストーリーを付けることになったらしいが結果、大正解だったと思う。学生時代に友人と劇場で見て大笑いしたのを思い出す(多分この当時なら体感★5ぐらいの面白さだったと思う)。まさか今なおコメディ映画オールタイム・ベストに上位ランキングされる作品になろうとは(英エンパイア誌、Time Out誌など)。今だからこそなんだが、主人公のトラウマ青年テッドの顔がずっとE.レッドメインに重なり困った。
空ビ人形の機長(オットー)を使うあのアイデアとセンスは今見ても立派に通用し見事で脱帽。エルマー・バーンスタインのチープなパクり音楽も良い味わい。ただ、今だとNGなネタも結構あるし流石にもう笑えないネタもあって、コメディの質が古臭く感じたのも確か(監督たちによれば‘50年代の雰囲気を意識して作ったそうだ)。そんな中でも「サタデー・ナイト・フィーバー」のパロディ場面は相変わらず可笑しかったな。今作が初のコメディとなったレスリー・ニールセンのドクターもそこはかとなく可笑しい。
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