デアゴステーニ。大映蛇映画3部作の最初ですな。
蛇大好き女優・毛利郁子ありきの映画だ。とはいえ主演は梅若正二と中村玉緒の赤胴鈴之助コンビなんだな。この時点では毛利郁子の主演じゃなく、蛇映画というジャンルとして固まっていないのがよくわかる。
そもそもタイトルの「白蛇小町」が誰なのかもよくわからん。蛇をイメージするのは毛利だし、小町を演じるのは珠緒だ。路線としてまだブレブレなんだよな。

70分弱の映画なので物語もギュッと詰まってる。しかも割と登場人物も多いし、話も割と複雑。それで映画を纏めてるんだから編集の絶妙さは素晴らしいな。

安藤家では、先代と結ばれなかった女中お已年が「末代まで嫁に祟る」と死んでいた。新たに嫁を迎える安藤家の長男は嫁もろとも死去。
安藤家次男（梅若）はその謎を探る。
安藤家の父は一癖ある女中おすがとネンゴロ。その女中の弟大輔が千葉敏郎と安藤家乗っ取りを狙う。
大輔と良い仲のお紺（毛利）とお菊（珠緒）は芝居小屋で働いている。
うーん。70分とは思えないほど設定詰め込んでる。

霊的に安藤家を祟るキャラがお已年だけど、蛇キャラで暗躍するのが毛利。
セミヌードで蛇と恍惚の表情でたわむれるエロティシズムはグラマー女優毛利郁子の正に真骨頂！コケティッシュで日本人ぽくない雰囲気の女優さんよね。とにかく毛利郁子につきる。

しかし、後に痴情で殺人を犯す毛利郁子の行く末を予感させるような役柄で皮肉に感じるわ。

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