にへー

婚期のにへーのレビュー・感想・評価

婚期(1961年製作の映画)
3.7
実業家の唐沢(船越英二)の家に嫁いだ静(京マチ子)だったが、夫は家庭を顧みないし、同居している小姑の波子(若尾文子)と鳩子(野添ひとみ)は何かと静をいびっている。
そんな中、静の元に夫が浮気をしてると記された手紙がとどくのだったが……

ホームコメディではあるが心暖まる感じではなく、割とブラックである。

映画の中で若尾と野添が演じる小姑のいびりが酷い(特に野添の口が本当に酷い)。そして酷すぎて逆に笑ってしまう。
小姑の二人にとって、いびるのが楽しくてストレス発散になっているのだ。だから酷いけど、どこかカラッとしていて陰湿さは少ない。

受ける京も、ストレスは感じつつも上手く受け流す。
北林谷栄のお手伝いさんも面白い。

しかし、京マチ子は作品によって見た目の雰囲気が変わっていて凄い。同じ年の「濡れ髪牡丹」と全然見た目の雰囲気が違う。
逆に若尾文子はいつ見ても若尾文子なので、京とは全く違ったタイプの役者さん。
どちらも素敵だけどね。

同じ吉村監督、若尾出演のホームドラマならば、翌年の「家庭の事情」(1962年)もお勧め。こちらは暖かい話です。
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