ツァラトゥストラはさくっと語る

アンダーグラウンドのツァラトゥストラはさくっと語るのネタバレレビュー・内容・結末

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

随分前にも観賞…
一度観たら忘れぬ、
ジプシー系のブラス音楽と
主演のマルコおじさんの顔。
とにかくキョーレツ!!

…というわけで2度目の観賞✌️


1941年のナチス侵攻に始まり、
第二次世界大戦後冷戦下の
旧ユーゴスラビア情勢〜
再びユーゴ内戦への1992年までを
壮絶なスケールで描いた、
今は亡き旧ユーゴスラビアの物語。

3時間近くに及ぶ
(実際5時間くらいらしい)
それ程に監督の亡き祖国愛が
ぎっしり詰まっている。


始まりは一見狂ってる、めちゃくちゃ。
戦争だってのに呑気すぎる、
コメディ過ぎて呆れちゃう🤷‍♀️
ナチスによる共産党狩りも
アホですか😅?
と突っ込みたくなるほどの
喜劇っぷりでてんやわんや。

地下世界の造形具合が半端ない!
物凄い凝りようにビックリ👀‼️
地下の結婚式ではこれでもかって程に
皆呑んで歌って踊って〜
ブラスバンドやかましいわ🎶
疲れるわ💦…と思ったが、
あぁ、そうか……
彼らはこの長きに渡る閉鎖された
地下生活と戦争(思い込まされてる)
に疲れ切ってるんだわ…
と次第に気づかされ、
サルの誤爆による地下崩壊から
20年ぶりの地上へ⤴️
そして再び旧ユーゴスラビアは
内戦へと突き進んでゆく…
想いも人も皆バラバラ……


約50年の歳月。
そりゃ長過ぎる。
正気でいれないはずだわ。
互いを憎み、時に愛し、裏切り…
本当に物凄いパワフルで、
溢れんばかりの想いが
ごちゃ混ぜになりながら、
それこそがまさに
彼らの亡き祖国、
そのものを現している。
素晴らしい…が、
今も複雑な思いは残る。


戦禍に限ってやたら動物が登場し、
そこが妙に痛みを感じる。
そしてイヴァンとサルのソニが
可愛いくて良かった👏