”苦痛と悲しみと喜びなしでは、子供たちにこう伝えられない。『むかし、あるところに国があった』と。”
最後の天国の結婚式でイヴァンが話す言葉が監督のまっすぐ伝えたい事の全てなんじゃないかと思った。歴史から消えた自分の祖国をエンターテイメントで後世に残す執念がとても伝わってくる。
ナチス占領から起こった旧ユーゴスラビア動乱の時代を背景に、騙され50年間も地下生活をする人々とチンパンジーを騙すマルコ。辛く悲しい戦争の話を愛と人間ドラマとたっぷりのブラックユーモアと爆烈のブラス隊の音楽で料理した作品。
観る度にイメージが変わる。
マルコとナタリア
クロとナタリア
イヴァンとソニー
エヴァンとエレナ
イヴァンとマルコ
マルコとクロ
男女の愛と兄弟の愛と裏切り、親友の裏切り。人間臭い不器用な愛と繋がりについていろいろ考えちゃう。
チンパンジーのソニーがとてもいい演技をしてます。かわいい◎
先日ウンザ！ウンザ！エミールクストリッツァの名古屋編にて劇場のスクリーンで観ることができました◎180分の映画を観て劇場を出たときさながら自分も地下にいたような気分になった。
また暫く経ったら観直ししたい。きっとその時は違う感覚で観れそう。
