古くは田山花袋の「蒲団」や太宰治の「津軽」さらには最近では筒井康隆の「脱走と追跡のサンバ」や西村賢太の「小銭を数える」まで、自分についての作品って基本好きなんですよ。
その理由っていろいろあるけど露悪的だし、身近にいたらホントうんざりだし、だから対岸から眺めるならいいかって感じなのかもしれないの。
この作品でもそう。観てわかるのはウディ・アレンのうざさね。ほんと身近にいたら神経衰弱でやられちゃうよっていうくらいうざい。これ、本人はそれこそ個性だと思っているだろうけど、近くにいてみな。ほんと勘弁してーってなっちゃうから(だからウディは遠くから眺めるのが正解)。
遠くからスクリーン越しに眺めれば、ほうらこんなうざくて高慢で自己顕示欲が強くて、俺は女にもてるって自称で(そういえば太宰も田山も自己顕示欲の固まりじゃないか)そんないやーな人間を眺めることが出来るだけでニヤニヤですよ。単純に88分、ずっとうざいなぁと思ってにやにやしていたから。
こんな作品が好きなんだからお前も結局自己顕示欲の固まりじゃーんって思ってブーメランでぶった切られる感じ。でもそこがいいのよアルバニア(意味不明)という作品なんですよ。
好き嫌いなら好きですよ。この作品。会話はとにかくニヤニヤしながら見ようぜ。
※好きな劇中のアメリカンジョーク
大学の哲学のテストでさっぱりわからないので白紙で出したら満点でした。禅かよ!!!!