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スターダスト・メモリーの3104のレビュー・感想・評価

スターダスト・メモリー(1980年製作の映画)
4.0
ウディ・アレンの映画は(彼が出演している/いないに関わらず)どこを切っても“彼の映画”なのだが、今作も多分にもれず“彼の映画”である。ただ他の作品と違う点は「観る順番」に留意するとより楽しめるところであろうか。実際の“史実”では、初期のコメディ諸作品(作中でも主人公のサンディが「初期のコメディが素晴らしい」と幾度か声を掛けられる)~ロマンティック風な「アニー・ホール」「マンハッタン」、そして一転シリアスな「インテリア」・・と来て本作が公開された。この状況が、主人公の売れっ子映画監督サンディの境遇とほぼ重なり合っているといっていい。いわゆる「映画内映画」であるが、単純な2層の入れ子にはなっておらず、やや屈折した構造の「映画内映画」になっている。未見の方、例えばロマンティックなタイトルに惹かれて観てみようかなと思った方は、できれば上記の作品~「アニー・ホール」「マンハッタン」「インテリア」~の後に本作を観て欲しい。前述のように少し妙な構造ではあるが、そこさえも今作の面白みとして捉えられるのではないだろうか。若き日のシャロン・ストーンが1シーンだけ登場。
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