ふくやん

俺は、君のためにこそ死ににいくのふくやんのレビュー・感想・評価

3.3
陸軍の特攻隊を描いた作品。

「永遠の0」に登場する特攻隊は海軍なので、出てくる飛行機などに差異がある。比べて観てみるのも良いかもしれない。

作品は陸軍指定の食堂を切り盛りする女性を中心軸に据えた群像劇に近い構成。
この食堂の女性がなんとも魅力的な人物で、感情を揺さぶられた。

テーマが特攻隊なのでゆっくりとしたテンポで進むのかと思いきや、思いのほか淡々と進む。
特攻攻撃が常套手段と化していた大戦末期を表現しているのかもしれない。

毎日のように特攻隊が出撃して、出撃した数だけ、散華した人がいる。そのほんの一部の人達の終始をピックアップしたような物語で、見応えはあった。

戦争美化だなんだと批評されているが、あくまで映画として楽しみ、感じ取ったものを余韻として得るだけで充分だ。