クリムゾンキング

絶壁の彼方にのクリムゾンキングのネタバレレビュー・内容・結末

絶壁の彼方に(1950年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

メリケンの高名な外科医がその功績を讃えられ、さる国に招待されるが実は独裁者の手術が本当の目的であった!しかもそいつが術後に死んでしまったからさあ大変!全力で事態を揉み消したい軍部に追われ外科医の決死の逃走劇が始まる!

バルカン超特急やミュンヘンへの夜行列車、青の恐怖などサスペンスの傑作に脚本で参加している人の作品。

大使館に電話したけど逆探知されて居場所がバレるシーンや、国家警察を群衆に紛れてやり過ごすシーン、ゆきずりで協力関係になった歌い手の女性や密売人など登場人物たちもキャラが立っており観ていて飽きない。

基本主人公陣以外が外国語(どこの国!?)でいっさい翻訳がされないので主人公と同じく何を言ってるかの不安が超絶あってとてもいい。

そして国境を越えるために山越えを決行するもちょっとハードな登山どころか垂直に切り立った文字通りの「絶壁」を上り降りするシーンがありこの逃走劇がいかにハードなものかを物語っていた。

最後の最後でそうなるの!?とは思えど、冒頭に「支持率99%」と言っているので残りの1%の人が決行したのか、と思うとなかなか興味深い。

そして最後に大佐も「政治学の教授の席が空いたら声かけてくれ」って実はアンタも嫌気がさしてたんじゃね?とか思っちゃうけど、まあ結果オーライな終わり方で、とても面白かった。