人情紙風船に投稿された感想・評価(★4.1 - 5.0)- 4ページ目

「人情紙風船」に投稿された感想・評価

映画のなかの雨のシーンは断絶が描かれていて、いつも胸に切ない気持ちが押し寄せる。本作はひときわ切なくてやるせなくてぎゅっと力が入ってしまった。
長屋で繰り広げられる掛け合いがおかしくてくすくすとさせ…

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Kensho

Kenshoの感想・評価

4.5
一点透視図法的でありながら映画の呼吸が備わった美しいショットの連鎖に、画面に釘付けになることをどうしてやめられよう。

軽妙洒脱であること、ショットサイズに自覚的であること。
リストア版の美しさ。
誰ひとり善人は出てこない。しかしながら皆普通の庶民だ。
ぞっとする突き放した人物描写。
生きていくことの厳しさか?こんな感覚、戦後映画にはあるか?
ふかい

ふかいの感想・評価

4.2

次々と場面の主役が入れ替わっていく構成が集中力を要求されて気持ち良い。リマスターだからか「水に浮かぶ紙風船」がアマプラよりも段違いでクリアに見える。やはり至高なのは2階からの飛び降りワンショットと、…

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始まりはまるで落語。チャキチャキした江戸っ子の軽妙な掛け合いが面白い。長屋の町人達の野次馬根性、噂話、人の不幸も酒の肴。通夜の席で大騒ぎ。

長屋の気っ風のいい町人と愚直な浪人との対比や、一人金儲け…

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よしき

よしきの感想・評価

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーが秀逸な群像劇。
映像に凄く力があって引き込まれた。
ラストの紙風船が流れるシーンが物悲しくて良かった。
人情を持つ人が亡くなる結末がタイトルに合ってた。
山中貞夫監督の不朽の名作。
leyla

leylaの感想・評価

4.3

昭和12年製作、天才と言われつつも28歳という若さで戦地で病気のために亡くなった山中貞雄監督。初鑑賞です。

5年のキャリアで26本撮ったものの現存するのはたったの3本。今作は遺作になります。「人情…

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Jaya

Jayaの感想・評価

4.8

このレビューはネタバレを含みます

貧乏長屋の浪人海野が髪結いの新三を匿うお話。長屋は二間あって極貧ではないらしい。髪結新三が元とのこと。背負い羅宇屋がどんなか見れて嬉しいです。

追従笑いが身に沁みて、心まで尾羽打ち枯らしたような浪…

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彦次郎

彦次郎の感想・評価

4.3

粋なチンピラと愛睦まじい武士夫婦を中心に貧乏長屋を主たる舞台とした群像劇。
武士、商人、ヤクザ、大家、職人等の江戸の人々が派手なアクションも無く動いていく異色な時代劇でもあります。
冒頭の浪人首吊り…

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人情が紙風船のように虚空に消える悲劇。武士の志と町人の意地がどしゃ降りの雨の中で砕かれ、二人の物語が悲劇に収斂する。
土塀越しの江戸の青空のカットが、ラストの闇の深さを際立たせる。
奥行を活かした長…

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