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悪の花園のクレセントのレビュー・感想・評価

悪の花園(1954年製作の映画)
3.8
外は焼けつくようなメキシコ。酒場には魅惑的な踊り子がいた。アントニオ、弾いて。♬わたしは死にそうなの。ただ訳もなく♬ 客のひとりが言った。美女の歌は全世界どこでも通じる。もう一人の男が聞いた。美女でないと? ただの雑音さ。♬ダメよ ダメ。もう耐えられないわ♬ それを聞きながら男が言った。女の言葉は信じるな。だが、女の歌は信じろと。誰の言葉だ?俺だ。♬ダメよ。私はため息だけ♬踊り子のダチが近づいてきた。俺の女に手を出すな。そこへこの物語の女主人公が登場した。男たちは魅了されて一斉に腰を上げた。なるほど。よくできたストーリーだ。

男が女に言った。もう安全だ。まさに悪の花園だわ。あいつは巧妙にイカサマをしたが理由はわかる。何故?女は聞いた。君だ。勝ってたら残った? ああ。なぜ? 男には引くに引けない時があるのさ。俺をだましたが想像以上にいいやつだった。だからそれを言いに戻らなきゃ。分かるだろ。また会おう。男には引くに引けない時がある、なんて言葉は今では廃れてしまったのだろうか。
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