スティーブ・マックイーンの出演作は、マイペースで少しづつ観てる。
もし彼のことを全く知らずに観たとしても「このかっこいい人は誰なんだ？」「この時代を超えた存在感は何なんだ？」とカルチャーショックを受けると思う。登場の３ピーススーツから驚愕。もう信じられない。リアルでは、このドレスコードに滅多に遭遇する機会がないから尚更驚く。本当にこのスタイルをこんな風に着こなせる人がいたのか！と溜息が出る。
ブリット（同年作）はじめ、私は彼の映画を観ると、ついファッションの話ばかりになってしまうので、今回はやめようと思う。トーマスは大富豪だから、素敵な衣装は当たり前だと思うことにした。
その代わり印象的なのは、フェイ・ダナウェイとサウナに入るシーン。"一緒にサウナ"にした演出が憎い（一緒に入浴だとテイストが変わっちゃう）。衣装は関係なく、身に纏うのはタオルだけ。でも2人とも全く嫌らしさがない。向き合うのではなく、対等に横に並んで座ってる。あの空間だからこその本音、あの2人にしか出せない雰囲気。真っ赤なライティングも効いてる
ラスト。あれ以外には考えられない。だから誰のことも嫌いになれない。
