ユカートマン

映画に愛をこめて アメリカの夜のユカートマンのレビュー・感想・評価

3.8
映画の撮影現場を舞台に、映画人たちの人間模様を描いた物語。
俳優も人間だから私生活があるにもかかわらず、カメラが回っている限りそこから切り離された世界で違う人間として生きることを余儀なくされる。当たり前のことだけど映画を観ている観客は忘れてしまいがちなのでこの映画を観たら映画に対する敬意が深まるはずだ。撮影後に群がるエキストラやクレーン撮影をさらに高い位置から撮影している様子など、映画ファンなら観ているだけで楽しいシーンが多い。陳腐な映画製作に映画人たちの群像劇を加えるというアイデアはヒッチコックにインタビューしたときに得たものらしい。トリュフォー本人役ともいえるフェランから、トリュフォーの独善的ではない映画づくりを感じることができた。
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