廃墟と化した世界を父と子が物資を求めながら旅するロードムービー。
いちおう目指す場所はあるものの、助かる確信はなく、周りは盗人や人殺しだらけ。みんな生きる為にカニバリズムすらいとわない絶望的な世界。
そんな徳も希望もない殺伐とした世界に、幼い子の無垢な心と善き人であろうとする父の姿勢が、闇の中の数少ない人間味として描かれています。
もともとヴィゴ・モーテンセンは作品が売れるか如何ではなく、原作に感銘を受けたものにだけ出演してるみたいですが、これは彼の主演作の中でもかなり知名度の低い一本ですよね。もう少し日の光を浴びてもいい気がします。
かなり地味な映画ですが、自分は好き。5回目くらいの観賞でした。
原作はコーマック・マッカーシーの『The・Road』。原作に極めて忠実に映像化されています。
