チッコーネ

事件記者のチッコーネのレビュー・感想・評価

事件記者(1959年製作の映画)
2.7
東映に『警視庁物語』シリーズがあれば日活には『事件記者』シリーズあり(ほかに『機動捜査班』シリーズも)。
もともとNHKのテレビドラマだった企画を受け継いだようで、ランニングタイムが短い。
しかし内容は濃密、警視庁付き記者の生態と彼らが追う事件顛末の並走で魅せる(その分編集は雑で、唐突に二本柳寛が出てきたりする)。

特に記者クラブ内の様子を覗き見れるのは、興味深い。
わずかな仕切りで区切られた1室に、6社も詰め込まれた中でスクープを出し抜き合うとは…。
しかも泊まり人員が常駐しているのだからむさ苦しいことこの上ないが、今もこんな感じなのだろうか。
悪役は宍戸錠と野呂圭介が担当。
名バイプレーヤーの永井智雄はうま過ぎて、新人指導役の今回は無性的にさえ見えた。