Jeffrey

昔みたいのJeffreyのレビュー・感想・評価

昔みたい(1980年製作の映画)
3.0
「昔みたい」

冒頭、ある日突然。離婚した前の夫で作家の彼が家に転がりこむ。司法長官への選挙を控えたエリート検事、その妻の女性弁護士、2人組の強盗、容疑者として逃走中の身、自首。今、2人の男の間で揺れ動く人妻の心が写し出される…本作はゴールディ・ホーン主演にしたコメディータッチで描いたニール・サイモンが脚本を担当し、ジェイ・サンドリッチ監督のラブコメディー。1980年末のクリスマスに全米で公開され、爆発的なヒットを記録したテンポの良い笑いが印象に残る1本で、この度、DVD化され初鑑賞したが面白い。


本作は、冒頭からイカス音楽が流れる。正に80年代を代表するメロディー。大海原が映し出され、強盗2人組に男が拳銃を向けられ3人で車に乗り、とある場所へ向かう。そして車は銀行につき3人は銀行強盗する…。ハイウェイの坂道に彼は強盗2人組に運転中に投げ飛ばされ転がりながら落下していく。さて、物語は検事と再婚した女性弁護士が前夫の弁護をする羽目になり、スペイン語を話す家政婦と、やんちゃなアフリカ系米国人のお抱え運転手と、ヒステリックな検事の旦那と元夫のコミカルなストーリーをコメディタッチで描いている…と簡単に説明するとこんな感じで、ドライかつ軽い喜劇映画になっている。


この映画、冒頭から顔芸があって面白い。強盗団に半ば誘拐されてる感じになっている男が立ち寄ったガソリンスタンドの亭主に顔で困っていることを知らせたり、ガソスタのおじさんスタッフのケツに触って反応伺ったりするも全て不発…そんで物語はどんどん先へ進んでいくこの展開が個人的には面白い。それと芋づる式にトラブルが発生するのも面白く、やはりゴールディ・ホーンが魅力的に映っている。

元夫がベッドの下に隠れて、そのベッドに今の夫が座って体重の重みでベッドが潰れていて顔が挟まれる夫が一生懸命サインを出して、立ち上がらせろと元妻に言う場面で、手までも踏まれてしまい、この足をどけろって言うサインのコントみたいなのが笑える。あと、黒人運転手が信号無視して猛スピードでトラックに突っ込もうとするシーンなどもおかしくて面白い。

映画自体は派手なアクションなどもなく、普遍的なテーマを取り扱っている。と言うものの、普段強盗に逢うと言う事は稀だが、この作品では結局強盗団のことに対しての問題定義はほとんどせず、三角関係の微妙な関係をひたすら映している。

こちらもシネマライブラリーで初DVD化され、購入して鑑賞したけど、今のところTSUTAYAなのではレンタルはされないようだ。
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