ハムレットのANのネタバレレビュー・内容・結末

ハムレットを主人公とする映画「ハムレット」として戯曲を読んでない人にもわかりやすい。戯曲一幕冒頭、真夜中にホレーシオらが先王の亡霊を見るシーンは、全く初見の観客にとって知らない人ばかりで退屈になりがち、少しホラーな演出になりがちなのを構成を変え、主人公ハムレットの話の中に組み込んでいた。とある舞台では、ハムレットとレアティーズに向けられる「同情の総数」が均衡しているほど二人の立場に対する悲劇性が…という演出意図をきいたこともあるが、この映画は肩入れさせる。
全体として削った部分も多いが、それでも「ここぞ」という台詞が多いハムレットの独白はたっぷりで満足。オフィーリアの死についてのガートルードの台詞はほぼ原文通りだけれども、花の映像がとてもよかった。