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まわり道のicのレビュー・感想・評価

まわり道(1974年製作の映画)
3.6
テレーゼと再会したシーンで、車の周りに立つ四人の奇妙なのにカッコいい姿が印象的だった。

正直、自分に酔ってるような主人公のことは好きになれないが、
周りの登場人物の気持ちの方に共感した。

孤独な彼らが集う状況は、"愉快な孤独"になるのだろうか。結局誰といようと不安は拭えないというのも結論なのか…そもそも"不安は虚栄や恥のように扱われる"故に、孤独であることや不安になることは悪いように感じてしまう。それが肯定されれば、もう少しちがうのか。観賞後、頭の中をぐるぐると考えが巡る

ナチスの存在をちらちらと感じた。
いま、毎日報道されるウクライナ侵攻と重ね合わせてしまった。悲しい結果になることは目にみえている。戦争が終わることを願いながら、そこからもみんな人生がまだ続くのだということに当たり前なことなのにハッとさせられる。争いは終わっても気持ちの整理や心に傷を負う人たちがまた増えてしまう。そのしんどさははかりしれない。お願いだから少しでも犠牲者が出ないでほしい。
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