キモサベ

昭和残侠伝のキモサベのレビュー・感想・評価

昭和残侠伝(1965年製作の映画)
3.0
ひえぇ~っ、実は落語好きの自分なので、こんなところで昭和の“名人”三遊亭圓生(6代目)にお目にかかれるとは・・・しかも重要な役どころでしたよ
と、うれしかったので冒頭からすみません

では感想です
初めて観た本シリーズです
表向きは戦後“どさくさ”の“あさくさ(浅草)”・・・別に洒落てる訳じゃござんせん
そう、混乱期に地元で対立する組同士のぶつかり合いを描いています
娯楽としての斬った張った、喧嘩あり、ドスあり、はじきあり、なのですがぁ
・・・が、わかりました
これはもう一方で、“義”の映画です
義理の“義”です
それは忠義であり、恩義であり・・・人の心の大切なものを教えてくれました

・・・と、書いていて思わず自分にガッテンしちゃいました

オープニングで健さん歌っている『唐獅子牡丹』
♪義理と人情を秤にかけりゃ、義理が重たい男の世界
・・・って

これぞ侠客の本分なのです

【脱線】
冒頭の圓生師匠で思い出したので・・・読まなくっていいいいです(関係ない・・・“こともない”のですが)
あれは師匠の「火事息子」という演目の中でお話してました
入れ墨と彫り物の違いです
入れ墨は刑罰の一種で、いわば罪人の証
それに対して健さんが入れてる“唐獅子牡丹”は彫り物(今だとタトゥーということになるのでしょうか?)と呼ぶんだそうです

自分にとって、古典落語も映画同様に知識の宝庫です

そういえば、“圓生”の名もず~っと空席になってるなぁ
キモサベ

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