エイデン

エルム街の悪夢のエイデンのレビュー・感想・評価

エルム街の悪夢(2010年製作の映画)
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オハイオ州“スプリングウッド”
ダイナーでうたた寝をしてしまった高校生ディーンは、夢の中で右手に鉄の爪を付けた謎の男に手を切り付けられると、その瞬間 クラスメイトであるウェイトレスのナンシーに声をかけられて目を覚ます
その手には夢と同じ切り傷が出来ていたが、待ち合わせに来たクリスにはそれを隠すのだった
また別の席では、他のクラスメイトのクエンティンやジェシーらがたむろしていた
会計を頼み、ナンシーに思いを寄せながらもなかなか誘えないクエンティンをジェシーはからかう
そんなジェシーも先週告白したものの振られたクリスの姿を見つけ、すぐに会計を済ませて出て行き、クエンティンもそれを追うのだった
その頃 明らかに調子の悪いディーンを心配するクリスだったが、彼は悪夢に悩まされ「眠りたくない」と返す
その悪夢を精神的なものと考えるクリスは心配無いと声を掛けるが、ディーンは激昂してコーヒーを彼女にこぼしてしまう
服を拭いに中座したクリスだったが、その間にディーンはまたうたた寝をしてしまい、夢の中で顔の焼けただれ、鉄の爪を付けた男に襲われる
クリスが席に戻ると、ディーンは見えない誰かと格闘をするようにナイフを手に立っており、そのまま自分の喉をナイフで切り裂いて絶命してしまうのだった
その後 ディーンの葬儀が執り行われ、クリスも列席するが、そこで胸に4本の傷を付けた幼い頃の自分がいる幻影を見る
クリスは心理カウンセラーをしている父アランに連れられ、ナンシーの母グウェンに挨拶をするが、ディーンの写真を見たところ幼い彼の写真に自分が写っていることを奇妙に思う
彼と会ったのは高校が初めてのはずだったのだ
クリスは少女の幻影を見た話を同じく列席していたジェシーやナンシーにすると、ナンシーだけはそれを信じると話す
幼い頃の自分が何故写真に写っていたのか気になるクリスは、帰宅後ガレージで昔のアルバムを引っ張り出す
更にそこには一緒に4本の傷が残った服も入っていた
すると突然 目の前にあの鉄の爪の男が現れクリスに襲い掛かる
それは夢だったらしく、すぐにクリスは目を覚ますが、夢の中の男は何故か彼女を知っているらしかった
翌日 登校したクリスは、授業中にうたた寝をしてしまう
すぐに目の前に鉄の爪の男が現れ、襲われかけた瞬間に悲鳴を上げて目を覚ますが、夢の通りに切り裂かれた髪の毛が落ちていた
その夜 仕事のため母が出かけてしまい、家で1人過ごしていたクリスの元に彼女を心配したジェシーが訪ねてくる
クリスは死んだディーンも自分も悪夢を見ていることをジェシーに打ち明けるが、実は彼も同じ鉄の爪の男に襲われる夢を見ていた
やがて彼らは夢に現れる鉄の爪の男“フレディ・クルーガー”に脅かされていく



名作ホラーシリーズ『エルム街の悪夢』のリブート作

初代作をベースにしたストーリーを現代風に蘇らせた作品
ややぶっ飛んだ展開に走っていた旧シリーズとは異なり、ホラーだけを突き詰めた様相に
殺人芸人になっていたフレディさんも、一言で言えばテンション低めで顔が怖い
なおキャストもロバート・イングランド御大からジャッキー・アール・ヘイリーに交代している

これまでのシリーズを頭に置いていると、ホラー描写はかなり強め
特にフレディによって眠ること自体に恐怖を覚えるようなサスペンス調などは好き
ただまあ構成としては、今時よくあるようなホラー作品のそれだし、題材もお馴染み『エルム街の悪夢』なので、ホラー要素以外新鮮さをあまり感じないのがアレかな

かなりヤバいやつとして再解釈されたフレディさん自体は好き
前述のように殺害方法はシリーズに比べて派手さに欠けるけど、悪夢に潜む猟奇的なサイコキラーとして、どストレートに残忍なキャラクターになっている
特にラスト辺りではオリジンの違いも見られるけど、リアリティに加えてヤバさを際立たさせる良い要素として作用してる

個人的には好きだけど練りに練った結果 凡作になっている感はある
それでもダークでスタイリッシュなリブート作にはなってるので観ましょう
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