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エルム街の悪夢の福福吉吉のレビュー・感想・評価

エルム街の悪夢(2010年製作の映画)
4.0
エルム街に住むナンシーたち5人は顔が焼けただれたかぎ爪の男に襲われる悪夢に苦しんでいた。そして、その悪夢は現実になり、ディーンが突然、ダイナーで首を切り死亡し、引き続いてクリスは腹部をかぎ爪で引き裂かれて死亡、ジェシーは腹部を貫かれて死亡する。残されたナンシーとクエンティンは眠ることを避けながら、自分たちとかぎ爪の男の関係を探すのだが...。

本作は「エルム街の悪夢」(1984)のリブートです。

ストーリーのテンポは良く、それでいてコミカルさを徹底的に排除してリアルさを追求していることで、緊迫感と恐怖感を感じさせてくれる作品になっています。そして、映像はかなりブラッシュアップされており、突然に廃工場のような場所に変わるシーンがとても血生臭い感じがしました。

恐怖の象徴であるかぎ爪の男、フレディ・クルーガー(ジャッキー・アール・ヘイリー)について夢の中に現れる姿が焼かれて顔の形が崩れた不気味な容貌をしており、これまでのフレディのようなシャープさは無く、痛々しさを感じさせます。それでいて本作では、フレディがなぜ火傷を負うことになったのかをハッキリさせており、夢の中の曖昧な存在というより復讐を誓う殺人鬼として色合いが強くて、怖さに満ちていました。

襲われるナンシーたち5人は特別な能力など一切無い普通の高校生なのですが、幼い頃の記憶が全員、曖昧になっていてその記憶が本作の鍵を握るようになっていて面白かったです。

かなり濃い内容になっていてフレディの怖さを盛り込みきった作品となっており、とても面白かったです。

鑑賞日:2023年5月19日
鑑賞方法:U-NEXT
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