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疑惑のotomisanのレビュー・感想・評価

疑惑(1982年製作の映画)
3.9
 下手物好きな福太郎氏が御家からもクマ子からも責めあげられて挙句に保険3億円に加入したと知れば、無理心中の推測はそこで芽生え済みだったろうが、いざ実行の段となって氏も息子には必ず会って何か言葉を残しただろうと推察するのは弁護人お志麻も親権を返上したとはいえ娘の親なら当然だろうか。
 しかし、その息子を絡めとって白洲に引き出し、白状に漕ぎつけ無理心中を立証する辺り、どこかクマ子といい勝負の阿漕な感じだ。とはいえ、息子の先々を思うと、だんまりを決め込んで死刑になったクマ子が目を瞑ってもまだ追っかけてくる妄想とかに囚われるよりも、クマ子を追い詰め切り刻む夢とともに●●●する方が★☆彡☆であるに違いない。
 それから幾年かのち、息子がクマ子殺しで挙げられてもお志麻を弁護人に求めるだろうか。あるいは形勢不利の中、無罪の手掛かりを空振りさせ続けて敗訴。おっかないクマと志麻に負けても勝ちたけりゃ命懸けだろう。
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