デブチンバラ

イゴールの約束のデブチンバラのレビュー・感想・評価

イゴールの約束(1996年製作の映画)
3.8
ベルギーという遠い国の映画だけれども、これは遠い話ではない。日本でもやはり外国人による不法入国、不法滞在、不法就労、人身取引という問題を抱えている。そして、ドキュメンタリー畑出身だというダルデンヌ兄弟の被写体の捉え方は実にリアリスティックなので、ここに描かれる出来事を肌で感じられる気がする。主人公のイゴールは何の迷いもなく威圧的な父の悪行に従う。しかし、人の死を契機に彼は気付き始める。父の行いは間違いなのだと。そして死者との約束を果たそうとする。たとえ時代や国が違ったとしても、それによって人の命の尊さは変わるものではない。
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