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ニッポン警視庁の恥といわれた二人 刑事珍道中のHKのレビュー・感想・評価

3.0
『俺たちの旅』のワカメ(浜田大造)こと森川正太氏が67歳で亡くなりました。
2カ月前に胃ガンと診断されたばかりだったそうです。
TVシリーズ「俺たちの旅」では3人の主役に次ぐ4番手のキャラ。
『冒険者たち』で言えばセルジュ・レジアニ扮するパイロット役に相当(ムリヤリ?)。

ワカメは主役たちと視聴者たちの橋渡し的存在であり、ときに私たちの代弁者でもありました。
そしてたとえ脇役でもシリーズ中どんどん成長し、ときには主役にさえなれることも教えてくれました。4人の中では一番若かったはずなのに・・・合掌。

森川氏の出演作品はTVばかりで映画はほとんど思い浮かびませんが、「俺たちの旅」のメイン監督である斉藤光正、メインライター鎌田敏夫が手掛けた角川映画の本作をセレクトしました。
主演は「俺たちの旅」の中村雅俊(当時29歳)と「俺たちの朝」の勝野洋(当時31歳)。作品の存在は知りつつも今回初見です。

人は何人も死ぬのに緊張感ゼロのハチャメチャ刑事コメディで良くも悪くも懐かしき昭和。みんなでワイワイ楽しくやってますが「俺たち~」シリーズのような感動要素は・・・ナシ。
「私『太陽にほえろ!』のテキサス刑事のファンなんです!」(風祭ゆき)。
「え?あのバカのどこがいいんすか! あいつバカでしょ!」(中村雅俊)
という会話があったり、タイトルの通り(刑事は“デカ”と読みます)下ネタも多め。

でも脇を固めるメンバーはなかなか。
金子信夫に大楠道代に伴淳三郎、「俺たちの旅」からは北村和夫に穂積隆信。藤谷美和子は本作でデビュー。出番は少なくてもTVや映画でよくみる脇役が他にもズラリ。例によって角川春樹もワンカット。
森川氏の役はやはり主役2人の弟分的なポジションでペーソス漂う役どころでした。

しかしこのタイトル、いつからこんなに長くなったんでしょう?
パケ写(当時のポスター)を見てもわかるようにタイトルは『刑事珍道中』であって、“ニッポン警視庁の~”はキャッチコピーでしょ。
なぜこうなってしまうんでしょうね?
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