ターミガン

現代やくざ 盃返しますのターミガンのレビュー・感想・評価

現代やくざ 盃返します(1971年製作の映画)
3.0
1971年4月3日公開
シリーズ第四弾

舞台は昭和43年・大阪
堂本組の組員・関山辰治27歳(菅原文太)は、敵対する萩原組へ鉄砲玉を命じられ単騎特攻の末に自首、服役する。
2年を経て出所後、カタギへ戻ろうとするものの、分家して若頭就任を組長から強引に命じられる。
堂本親分の強硬策と、自身が原因で解散に追い込まれた萩原組残党との板挟みで関山は苦悩する……といった導入。



前2作の愚連隊風情とは違い、今回は組員としての菅原文太。
しかし、シリーズ根幹の“金と権力に溺れ、侠道を逸れる組織への憤り”を描いているのは変わらない。


狡猾な組長に振り回され、現場の構成員は総じて惨めな末路を辿っていく。
そうした流れの中で、次第に組の看板などには関係なく、男が立っている者同士で認め合っていく。


それでも、渡世人は世間からすればゴロツキ。
カタギに戻る前にハメられる。
そうなればカエすしかない。
それがタイトルにもある『盃返します』って事なんだろう。


松方弘樹や伊吹吾郎など、知ってる役者もそれぞれいい味出していた。



ちなみにwiki等に主人公名を関根と記されているが、劇中で『関山』と言われていたし、萩原組の下部組織もしっかり「関山組」の看板が掲げられていたので誤植を声を大にして言いたい。