とり

ラブ・アクチュアリーのとりのレビュー・感想・評価

ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)
3.8
友人がこの映画が大好きということでDVDを貸してくれました。なかば強引に(笑)

一言で言うと良作っすねーって感じ。個人的に王道的な恋愛ものはそれほど観ないので、その辺での満足度は物足りないけど、なかなか楽しめました。
ただ、しょっぱなからメインの人たちが次から次へと物凄い勢いで登場するので、それぞれの関係やキャラを覚えるのに思いのほか気を使ってしまった。
一見関係なさそうな人々もどこかで微妙につながってますよーって雰囲気が伝わってくるので、画面の隅々までチェックするのも大変でした。まぁ何回か観直せばいいだけでとりあえず最初は軽い気分で楽しめばいいのかもしれないけど。

よくこれだけ詰め込んだっていうかむしろ詰め込みすぎ?と思うほどの恋愛エピソード。誰しもが共感を覚えそうなものから物好き系まで多種多様でそこがこの映画の醍醐味ってところでしょうか。逆に言えばイマイチと感じるエピソードもあって、そこを削ればなぁ⋯と思わなくもない。どのエピソードがイマイチと思うかは人それぞれなので仕方ないのかな。
でもほとんどのエピソードは興味深く、それぞれ一本の映画として観てみても面白いだろうと思わせるものでした。

私の個人的な好みでいうと、おそらくほとんどの人がどうでもいい部類に入りそうな「ちょっとブ男イギリス人がアメリカに渡ってモテモテを狙う」エピソードが一番だったかな。
ヒュー・グラント扮する首相のエピソードで顕著に表れてたアメリカへの挑戦やイギリス人であることのプライドといった意識が、このブ男イギリス人エピソードでも垣間見ることができるから。一見そうは見えない偽装演出に惹かれるあたりちょっとひねくれた見方かも。

ヒュー・グラントは年をとったなーと思うけど相変わらず格好いい。この人を嫌いな女性なんて世の中にいるの?ってくらい爽やかで王子様的なイメージですね。さすがに首相役としてはどうなの?って疑問に感じてしまうけど。まぁブレア元首相とカブルと言えなくもない。全然関係ないけどブレア首相がケビン・コスナーに見えて仕方ない時があった。

ビル・ナイの落ちぶれロックスターは良かったなぁ。常に度を越した毒舌で我が道を行き通して老いぼれてしまったあの姿には誰しもが憧れの念を抱きそう。まぁ実際にあんな人が公共電波上で認められてしまうのはちょっと恐いような気もしますがね。

ラスト近くで一瞬、本当に一瞬、チャーリー・シーンの元奥さんのデニース・リチャーズが登場。瞬きしてたら見逃すってくらい一瞬。相変わらずお人形さんのように可愛らしい~。
なんかあんまり語るところのない映画ですが、鑑賞後の気分はさっぱりしてていいですね。
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