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ラブ・アクチュアリーのtsuboのレビュー・感想・評価

ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)
4.0
空港の到着口には、様々な愛がある。
恋愛、家族愛、友愛、はたまた推愛(推しへの愛)etc...

本作は、19人の登場人物たちのクリスマスまでの1ヶ月を追った、少々登場人物の多い群像劇である。wacciの「恋だろ」には、「性別も年齢も 家柄も国籍も 外見も年収も 過去も何もかも全部 関係ないのが恋だろ 乗り越えられんのが恋だろ」というパンチラインがあるが、まさにこの曲のように、色々な要素を軸とした恋愛が提示される。「恋だろ」は『やんごとなき一族』の主題歌であったが、本作では首相と秘書の恋まで描かれるし、倫理的には背反する不貞もある種肯定的に描かれる。

個人的には、コリン・ファースが白眉。あの臆病で、話がつまらなくて、自己肯定感が低くて、優しさだけが取り柄な男を演じさせたら右に出るものはいないだろう。

最後に、いささかセクシュアルな描写もあるので、家族などと見ると大変気まずいということは警告しておく。後は、クリスマス・シーズンに見るべき映画ということも補足しておく。
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