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ファンハウス/惨劇の館のNUZOOのレビュー・感想・評価

ファンハウス/惨劇の館(1981年製作の映画)
3.7
けっこう好きだ。
男女4人がふざけて入った場所にいるマスクの怪人とその父親という大筋は『悪魔のいけにえ』に近いけど、もうちょい普通にしてみましたって感じ。ただ怪物の造形含めて美術がすごくいい。
カーニバルのシーンは弛緩してたけど、ファンハウスに入ってからは構図とかも緊張感が出てきて面白くなってきた。天井から下の階で起きている事件の様子をこっそり見るシーンがいい。

怪人のマスクが外されたり生い立ちが語られるのが、理解不能さが怖かった『悪魔のいけにえ』とは大きく違う部分。怪奇映画を科学的に説明可能なものとして見せるという意欲で作られたのかも。親子愛を描く部分も切ない。
マスクの下の造形はすばらしいという他ない怖さ。

中盤で、外にいる家族に主人公の声が届かないというシーンはよかったものの、弟の存在意義がそこしかないのがかなり残念なところ。弟がどこかで助けてくれるのを思いっきり期待してたのにスカされる。
ホラー大好きな部屋に住んでるのは主人公か弟かわからないが、その設定が特に二人の描写に関係なかったりして謎である。

製作者たちを人形になぞらえるオープニングクレジットがめちゃ良かった。冒頭の『サイコ』パロディの丁寧さも笑える。
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