マイケル（主演・製作総指揮・脚本）、サミュエル（主演・音楽・主題歌）、リッキー（主演）のホイ三兄弟、久々の揃い踏み作品。
相変わらずナンセンスギャグの目白押し。

落ち目の出版社のマイケルたちはあの手この手で女優サンディ（キャサリン・ハン）のスキャンダルを暴こうと大奮闘。客を装って美容整形病院へ、牧師に扮して教会へなどなど、行く先々で騒動を起こしまくる。あげくの果てには、マイケルは知的障碍児、サミュエルは盲目の占い師、リッキーは車椅子のボケた老婆に変装してヘタクソな芝居まで打つ。やばいネタばかりで苦笑の連続だ。

ギャグだけではない。サンディの純粋さに打たれたサミュエルが良心に目覚め、それにつられてマイケル、リッキーもせっかくの大スクープネタを捨てるドラマもある。ギャグを散りばめながら、クライマックスはちゃんとアクションで盛り上げ、最後はいい話にまとめる。くだらないけど面白い！　何年たとうとマイケル・ホイのスタイルは変わっていない（と言っても30年も前の作品だけど）。今作は80年代の日本ならば間違いなく『Mr.Boo！』を冠していたであろう良作の香港コメディだ。ホイ兄弟懐かしさに大オマケして3.9。

日本語吹き替え版は
編集長ホイ（マイケル・ホイ）：小島敏彦
新米記者ビル（サミュエル・ホイ）：大塚芳忠
記者フライ（リッキー・ホイ）：田原アルノ
それなりにあっているんだけど、できれば広川太一郎、富山敬、安西正弘で観たかったな。

• #掘り出し物

ハチャメチャ感は若干おとなしめだが、なんといっても３人が揃ってるのが嬉しいし息ピッタリ。
ブルース・リーとジャッキー・チェンに触れてたり、サミュエルの歌が入ってるのも感慨深い。
ストーリーは、まあこんなもんか。
ラストにきっちりホロっとまとめるとこはマイケル流でいいね。
ヒロインの女優さんが綺麗。
広川太一郎の吹替えが楽しめないのは寂しい。
そしてタイトルを「Mr.BOO」にしなかった日本側の対応は何なんだ？
確かにその前に乱発してて訳分からんかったけどさ。

ホイ三兄弟が揃って出演した最後の作品で元祖『Mr.Boo』のセルフリメイク。倒産寸前の芸能ゴシップ誌「内幕」の売れ行き回復のため清純派女優サンディ相手にウソのスキャンダルをでっち上げる三兄弟。

サンディに整形疑惑があるならば美容整形外科に潜入取材し、何故かマイケル・ホイは整形シュミレーションをする羽目に。威厳ある顔に整形したければ目は鄧小平、眉毛はゴルバチョフ、鼻は李大統領、髭は昭和天皇。
男前ならスタローンの目にジャッキーの鼻、トム・クルーズの口にマイケル・ジャクソンのアゴで髪型はスーパーマンのクリストファー・リーヴ。美容整形外を風刺したコントです。

もっとサンディに近づくためにサミュエルは盲目占い師、マイケルは知能遅滞者、リッキーは車椅子老婆に扮して何とかデッチ上げ写真を撮ろうとする。昔の香港映画ならではの不謹慎ギャグ連発です。


DVDに吹替版も収録されてるので、これはまだ聞いたことのない広川太一郎さんの吹き替えが聞けると思いレンタルしたのに、まさかのマイケル・ホイ吹き替えが知らないオッサンの声。「広川節」のないMr.BooなんてMr.Booじゃないんだよ、でも最後の三兄弟共演作だしMr.Booファンとしては一応見ておくべき映画でした。


カラオケが世の中に普及し始めた1990年制作で、
「香港返還なんてへっちゃらさ、数えてごらん、まだ2028日もある、あわてるな、海外移住も楽じゃない、筋道のないコメディを見よう、カラオケやって、大声で歌ってブランデー飲んで、芸能雑誌を買って美女の整形前の顔をチェックしろ、明日は考えず今が楽しけりゃヘッチャラさ〜♫」
サミュエル・ホイが歌う主題歌が時代を感じさせます。