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テルマ&ルイーズのkumamurakamiのレビュー・感想・評価

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)
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見てから少し時間が経って、沸々と「死ぬな!」と言う思いが起こってきた。
時代を反映した完成体としてこの映画を観ても、この作品の時代の女の絶望に対してすら、大声で死ぬな!と言いたい。左翼的絶望は大衆ウケしないもん。いくら死にたがってもはいどうぞにしかならない。当時からしてみても先進的な思想を持った人間はあまり大事にされないと言う人類のバグが存在しているので。
気持ちよくなって死ぬのはやっぱりダメだよ。我々はここに生きて時代に命を刻み込んでいかなきゃいけない。

映画としての完成度が異常に高く、ショット単位でもシーン単位でもまごうことなき完璧で時代を作った作品であるにせよ、「俺たちに明日はない」ほどの命の躍動をラストシーンでダメにした感がある。かつては私も死ねばなんとかなると思っていました。と言う青汁のCMのフリに使われたくなければ自殺/心中はやめた方がいい
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