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テルマ&ルイーズのこーたのレビュー・感想・評価

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)
4.1
ドライブ旅行に行くはずだった平凡な2人の主婦が、殺人→強盗→職務妨害&軟禁→器物損壊とどんどん犯罪をエスカレートさせていく。アカデミー賞脚本賞の名作。若きブラピの出世作でもある。
単に主婦が覚醒する話ではなく、家庭で鬱屈とした日々を過ごすテルマと愛を失ったルイーズが"生"を感じられるようになっていく解放の物語だと感じた。ラストも賛否はあるだろうが、2人はもうあの生活には戻れなかったし、何より檻から野生へ動物が解き放たれたが如く楽しかったのだろう。
本作は善良な主婦がレイプされたことをきっかけに闇堕ちする展開にも見えるが、性善・性悪説にも考えさせられた。元々真っ当に生きていた人間でも状況や当事者、瞬間によって悪にも見える。視聴者は、訳はともあれ犯罪を犯しまくったテルマとルイーズが極悪人だと言い切れるだろうか?
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