るる

きみに読む物語のるるのネタバレレビュー・内容・結末

きみに読む物語(2004年製作の映画)
2.4

このレビューはネタバレを含みます

一途で感傷的な男性と、チャーミングでちょっぴり奔放な女性の、身分違いのひと夏の恋。

それだけならありがちなラブストーリーだが、その様子は過去の物語として語られている。

現在の二人はすでに老人になっており、一途な老紳士の愛が奇跡を起こし、認知症の老婦人の記憶を呼び覚まし…という物語。まあ、あらすじを見れば展開の予想はつく。

若い頃の二人のラブストーリーにイマイチ魅力を感じなかったし、身分や時代を超えて愛を貫く、死が二人を別つまで共にいる、といった純愛に、あまり感動を覚えないタチなので、

老人の献身的な介護っぷり、老人ホームの環境、取り巻く家族、そして、老婦人が記憶を取り戻した、その一瞬の再会の様子がむしろ興味深く、面白く見た。

ただ、そのまだらボケの力を借りた奇跡の描写は、都合が良すぎるといえば、その通り。恋愛映画の代名詞のように扱われているが、介護の現実はもっと辛いし、汚いぞ。
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