ドラミネーター

friends もののけ島のナキのドラミネーターのネタバレレビュー・内容・結末

friends もののけ島のナキ(2011年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

 2011年ということもあって、少し不気味の谷に足を突っ込んでいるような気がしなくもないCGだが、まあ、時間が経てばあまり違和感や不気味感はなくなってくる。

 正直なところ、苛烈に批判したり、興奮しながら絶賛したりするほどのめり込みはしなかった。
 そのため、俯瞰的で表面的な感想にはなるが、「ナキーコタケ」=「もののけー人間(の赤ちゃん)」という関係性にスポットライトを当てた前半と、「ナキーグンジョー」=「友人ー友人」という関係性にスポットライトを当てて感動を誘おうとした後半とに、少し一貫性のなさを感じた。
 もちろん、その両方を一本の映画で描くことは可能であり、それ自体がダメだと言っているわけではない。ただ、後半になると突然にコタケの存在が薄まり、一気にナキとグンジョーの感動話に吹っ切ったのは少し引っかかった。
 また、それ以上に、いかにも愚かしく描かれている人間が簡単に手のひら返しをすわけだが(いかにも人間らしい)、それを「めでたしめでたし」といった具合に描くのが些か納得できない。人間が自分勝手すぎるのはよいとして、その「自分勝手な人間」の描き方、扱い方に少し僕が求めるものとの差を感じた。

 ともあれ、本作の感想を一言で表すとすれば、「グンジョーいいやつすぎ」である。