コーエン兄弟の作品を観るといつも、人間は抗うことのできない大きな何か(それを運命だとか神だとか呼んでしまうととたんに陳腐になってしまうけれどそういう)大きなものの手中にあるような。「うず」の中にいるのかもしれない、と思わされる。そしてその中でもがく人々が、とても小さなものとして映る。
彼らがあまりにseriousだからかもしれないけど、そのせいもあって、引きの視点で観るからバカだって笑えるのかな。
おかしいと悲しいが9:1くらいで混ざって、楽になれる。
ただやっぱりコーエンは無茶苦茶に主人公をいじめる物語の方が上手いと思う、この映画はカントリーミュージックのMVとして観るといいかもしれん。