品川巻

鉄道員(ぽっぽや)の品川巻のネタバレレビュー・内容・結末

鉄道員(ぽっぽや)(1999年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

健さんの演じる役はいい意味で、健さんに近い人物が多い。
私の大好きな緒形拳さんが「演技をするというのは演技をしないことに通じる」と言っていたけど、健さんは自分が持ち合わせる無骨さや実直さが役に投影されてしまって、今作で言えば健さんそのものが駅員の格好をして映っているようにも見える。もはや、役柄が健さんの人柄に流されているのかもしれない。

だからこそ健さんが発するセリフは「健さんの言葉」のように思えてしまい、私は役に健さんを見てしまっているからか、あまり正常な判断が出来ない。

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結論から言うと、私はこの作品が苦手だった。
父親とコーヒー口移し(キス)??ささっと鍋を作ったら「良いお嫁さんになるね」???昭和中年男性の理想を詰め込んだかのような演出が多く、乙松を健さんに演じさせていることに頭を抱えてしまった...

そもそも乙松が「ぽっぽやだから」 の一点張りで、すべて妻に任せきりにしたせいで娘が死んだようなもの。「鉄道員」としての評価が高いのは分かるけど、「父親」としての評価も美化されていいもんなのかな???

「ぽっぽやは身内のことで泣いてはいかん精神」もよく分からない...職人のプライドを持つこととプライベートを蔑ろにすることは別物でしょ。あと大竹しのぶの役もあまり好きになれなかった...
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心苦しいけど、今述べられる感想はこんな感じ。。
ただ、健さんの演技から家族への想い(お子さんを流産されたなど)も垣間見えてしまい、どこか批判しきれないのも事実なので、
物語と役は好きになりきれないけど健さんのことは一層好きになる、という複雑な作品になった。

(感想は、ほぼこのブログと一致してた↓)
http://rhino.blue.coocan.jp/kansyo-j/poppoya.htm
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