青二歳

朱と緑 朱の巻の青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

朱と緑 朱の巻(1937年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

原作は片岡鉄兵の通俗小説より。1937年島津保次郎メロドラマ。前半。通俗小説のメロドラマって今観ると珍作が多くて…珍作扱いもどうかと思うが、それはそれとすれば面白い。
高峰三枝子が競馬狂いのいとはんを演ずるとは…河村惣吉が手下(?)として高峰三枝子嬢に競馬を指導。
留置所の若きさぶりんも妙な役所だ。上原謙はいつ見てもイケメンでした。彼は今作も例によって甲斐性のない男という役回りですが。高峰三枝子のラブラブ光線に気付かない訳があるかい。そんなんだからヤケッぱち起こして競馬狂いになっちゃったじゃないの!もう!
戦前の競馬場が見れて感動。1回しか行ったことありませんが今と変わらないんですね。おお〜パドックまで。他にも大阪ロケなので当時の様子がよく見れて興味深い。

主人公高杉早苗は強盗に襲われたのではと純潔を疑われますが、戦後の純潔モノとはちょっと違いますね。このあたりは日本的で自然な展開に思えます。戦後の純潔モノがちょっと極端なので余計そう感じるだけかもしれませんが。
東日出子が上原謙に言い寄るも(「お姉さんになってあげないわよ」ってどういう意味だ…)、上原謙と高杉早苗が婚約したと知ったらササっとおまとめババアになるんだが、その時の気が回る配慮は現代で聞いても至極まっとうで感心する。もちろん裏がありそうな気配はダダ漏れなのですが。
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