太平洋戦争末期、日本に帰らずに現地に残った未帰還兵を追ったドキュメンタリー。
てっきり、戦後全ての兵士が帰還したものだと思っていたが、中にはインドシナ戦争の戦争指導をしたり、台湾独立戦争を戦ったり、トヨタの現地企業に勤めたりした人がいたようだ。
彼らがなぜ残ったのか?
我々はどうしても好奇の眼差しを向けてしまいがちだが、そこに明確な「答え」はない。
成り行きとか、そこに大切な人ができたとか、復員船が爆撃されるという噂を信じたとか、遺骨を置いて帰還は出来ないからとか、戦犯になることを恐れたとか、各人様々だ。
その中での苦労は、温室育ちの自分からは到底想像できない。
それぞれの人が戦後を生きる中で、現地での生活に溶け込み、愛を育む。
もしかしたらこれが本当の大東亜共栄圏だったのかもしれない。
東南アジアに咲いた楽園という意味での花と兵隊。