ゴン吉

昭和残侠伝 破れ傘のゴン吉のレビュー・感想・評価

昭和残侠伝 破れ傘(1972年製作の映画)
4.0
昭和時代を舞台に繰り広げられる男たちの義理を描いた任侠作品「昭和残侠伝」シリーズの第9弾でシリーズ最終作品。
佐伯清が監督を務め、高倉健が主演、池部良、鶴田浩二、星由里子、北島三郎、安藤昇、山城新伍、小林稔侍、檀ふみ、鮎川いずみらが共演。  

郡山の采女祭で天神濱組による花会が開かれるが、新参の寺津組の組長(安藤昇)が恥をかかされたことから、天神濱組と寺津組で抗争となる。そんなとき寺津組組長と兄弟の盃を交わした花田秀次郎(高倉健)が3年ぶりに出所して寺津組を訪ねて来る。花田は寺津と一緒に天神濱組に殴り込む。その後、花田は生き別れの恋人お栄(星由里子)を探しに旅立つ。4年後、花田は新潟で、時雨組(鶴田浩二)に対して花田秀次郎の名を騙ってイカサマをした東京銀二郎(北島三郎)と出会う....  

高倉健と池部良、鶴田浩二が渋いです。
北島三郎がチンピラのヤクザを演じており、劇中で歌声を披露して高倉健演じる花田に褒められるシーンがあり、微笑ましい。そんな北島三郎がチンピラならでは仁義の通し方が意地らしい。
檀ふみが小娘を演じており、本作は彼女の映画デビュー作でもある。
クライマックスは高倉健と池部良の二人が雪の降る夜に殴り込み、寒いシーンでも胸アツで力が入る。花田の背中に刻まれた唐獅子の刺青が血飛沫で真っ赤に染まりながら決めてくれる。
「死んでも貰うぞ!」   

2024.1 BS12で鑑賞   
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