ちちゃんちちゃんち

BLUE ブルーのちちゃんちちゃんちのレビュー・感想・評価

BLUE ブルー(1993年製作の映画)
4.4
(The blood of sensibility is blue/ I consecrate myself/ to find its most perfect expression)
言葉を視界から摂る歓びに生きているのに失われたら?そんな問いの芽は1時間と少しを埋めるすべてのための色に、そして十戒に撫で付けられる。像からの自己の解放。ただ美しい言葉と私のための靴でもって歩きたい 憐憫なぞ不似合い、これはただの生だ 誰とも違わず誰とも同じにはなり下がらない 反復され続けども決してすり減らない肉声 客観にも主観にも接近しないが誠実な詩
何度聴いてもわからなかったうたが今私のものになった気がする 空と海の横顔

西洋の古典からの影響を隠さない人という印象であったが東洋思想への言及や時代性も根幹にあるのだと分かる。語り・朗読・詠唱・歌、音楽・環境音・言葉で表される音 聴覚に効くありとあらゆるバーバルな表現らはスクリプトを見るとまた面白い。詩と散文と腑分けされ 休符 視覚を問う作品ながらも同時にここまで(聴こえてよかった)と感じるものもそうは無いだろう。