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BLUE ブルーのyuriaのレビュー・感想・評価

BLUE ブルー(1993年製作の映画)
4.5
ブルーはティーンエイジャーのわたしのもの。 全てを包み込むように情熱的な青色が両手を広げてスクリーンにいた。 決して顔を見せず、しかし恐ろしく強い力で両手を広げて吸い上げてくるあの青色に抱かれたいと心から思った。数々の言葉のキスはわたしの頬を青色に染める。『画面は永遠に青色』であり、言葉だけで映画は進んでいく。言葉が生きていると感じる映画はそうそうないのではないだろうか。声しか聞こえないあの青色がなぜだか無償にいとおしくなり、見続けているとついには青に幻覚をみはじめる。青色は恋の色だから、わたしたちにはなにもできない。はじめてスクリーンに青色が透写された瞬間を観た。それだけでわたしは泣いた。@爆音映画祭
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