McGuffinマクガフィン

オレンジと太陽のMcGuffinマクガフィンのネタバレレビュー・内容・結末

オレンジと太陽(2010年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

国家ぐるみの子供の集団誘拐。

【ホームチルドレン】
1869年に始まった児童移民計画。
子供を集めてイギリスからオーストラリア(カナダやニュージーランドにも)へ移住させ強制労働させた。慈善団体や協会もグル。
孤児や貧しい子供以外にも、親や子供の意思と無関係に騙されて連れて行かれた子供が多くいた。

計画の終了は1970年代。

この件の調査は1987年社会福祉局の女性マーガレット・ハンフリーズが始めたことで明るみになった。
オーストラリア政府が認めたのは2009年。
イギリス政府が認めたのは2010年。

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親は死んだと騙された。
子供は養子の元で幸せに暮らしていると騙された。そうやって引き裂かれた親子が大勢いた。

国家ぐるみの犯罪にどう立ち向かえというの?

労働だけでなく神父による虐待も。

宗教って胡散臭いと思ってしまう。
悪用する人がいるからいけないんだけど。
聖書や経典を誠実に解釈したら虐待や争いは起きないはずなのに🥲

教会がそんなことするはずない!
と盲目に信じる人がいるのも危険ですね。
救いや癒しになるべき信仰が他者への暴力に繋がる。

アイルランドの修道院、中国の下放(かほう)、南アフリカのアパルトヘイト…世界中におかしな政策があった。

今現在、自分はおかしいと思っていない世の中の仕組みも年月が経って映画化されるのかな。日本ではこんなにおかしな制度があったんだよって。