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サイレントヒルのcamusonのレビュー・感想・評価

サイレントヒル(2006年製作の映画)
3.7
原作となるビデオゲーム「サイレントヒル」は実は未プレイ。
その後のシリーズについては、
「サイレントヒル2」はほぼリアルタイムで購入して、
マルチエンディングのうちの1つのエンディングは経験済み。
「サイレントヒル3」は途中までプレイ。
それ以降のシリーズは未プレイ。

なので、私のサイレントヒルのイメージは「サイレントヒル2」
なのですよね。
カプコンの「バイオハザード」シリーズが好きで、
当時その亜流も色々とあさってやっていて、
そんな中で辿り着いた「サイレントヒル2」の不条理な世界観と
精神の闇を具現化した芸術性に圧倒されたのを憶えています。
(当時は心酔して、コナミコンピュータエンタテインメントジャパン EASTの
株式を保有してたりしてたな。懐)

前置きが長くなりましたが、映画作品についての感想です。
サイレントヒルの町に入り込んだ後、最初の方に出てきた
赤ん坊のような形状のクリーチャーのCG画像が、
霧に包まれた静かな町のイメージと合わずイマイチだったので、
かなり思いやられたのですが、杞憂だったようです。

それ以外は、現実と超現実のバランスが良く、
密度の高い芸術的な仕上がりになっていたと思います。

1のオリジナルの話を知らないので何とも評し難いのですが、
狂信的な宗教を道具として使うのは、実は個人的にあまり好きではないのですよね。
腰を据えて深層まで抉ってもらえるならむしろうれしいですが、
安易なテンプレートとして導入してしまうと、
敵味方、善悪が分かりやすく別れてしまうし、
狂信自体の心理はわりと理解しやすいものなので、
わけのわからない不条理感とは縁遠い。

後半、話の展開が宗教に絡んできて、オチを付けようと、説明的になってきているのが分かって、
少し醒めてしまったところがあります。

「ウォーキング・デッド」(TWD)のアンドレア役の人は、
この頃はシュッとしてかっこよかったのね。
TWDでそこそこイイ女的な扱いの謎が解けて納得。
あと、ショーン・ビーンは大物感があって、作品が締まりますね。
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